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イウナレバー
二次創作とかのテキスト。(一部の)女性向け風味かも。
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書くの忘れてた。

1.拍手お礼
2.「没になった話」の話


1.拍手お礼
拍手を送って下さった方々、ありがとうございます。
ログを見るたびにテンションがだだ上がりしています。
ありがとうございます。

2.「没になった話」の話
タイトル通り、没になったのであれでおしまいです。
元々は終夜さんの箱シェルネタを書こうと思っていたのが、なぜかBL臭の漂う綾瀬さんSSになっちゃったので、なかったことにしました。
伺か小説におけるユーザキャラの立ち位置ですが、「キャラが独立しているタイプの夢小説に順じているようだ」という結論に至りました。うん、それ無理ゲー。

綾瀬さんのキャラがこれで合ってるのかどうかは相変わらず不安ですが、終夜さんのキャラが合ってるのかはもっと不安どころかあの人何考えて生きてる何者なのかよく分かんないし、書きやすさに関して言えば綾瀬さんは日本語での会話が可能という点で終夜さんを圧倒しているため、もうあややでいいんじゃないかなと思ったのは否めません。
ぶっちゃけ綾瀬さんの方が需要がありそうだよなあと思ったのも否めません。
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※ちょっとBLくさい※
※全面的にボツ文※






「いい匂いがしますね」
 不意に投げかけられた言葉に顔を上げると綾瀬くんはいつも通りの人を食ったような表情をしていて、けれどよく見れば伊達眼鏡の奥にある瞳が、いつもとは似ても似つかないくらいの熱心さでぼくを見据えていた。常になく強い視線に晒されるのが気恥ずかしくて、何気ない素振りで顔を背ける。
 落ち着こうとして深く吸い込んだ空気からは、なんの匂いもしなかった。綾瀬くんが「いい匂い」なんていうくらいだからてっきり食べ物の匂いがするんだろうと思っていたんだけれど、どこかの家のご飯の匂いが漂ってくるようなこともないし、食べ歩きしている誰かが近くを歩いているわけでもなさそうだ。するとぼくには嗅ぎ取れないくらいの――綾瀬くんのようなものにしか嗅ぎ取れないくらいの、微かな匂いが漂っているのだろうか。
「……なんの匂いもしないよ」
「いいえ、甘い匂いが」
 続く言葉は一層不可解で、ぼくはいよいよ首を傾げる。甘い匂いなんて、心当たりさえ思いつかない。花の盛りはとうに過ぎた時節だから花の香りではないだろうし、もう一度空気を嗅いでみても、やっぱり甘い匂いなんてしなかった。
「甘い匂い」
 鸚鵡返しに呟いたぼくに、ええ、と綾瀬くんが小さく頷く。その声が妙に近い位置から聞こえている気がして、ふと視線を動かすと、綾瀬くんはぼくの胸元近くに顔を寄せていた。思いもよらない光景に身を竦ませたぼくのことなど気にしない様子で、彼はふんふんと鼻を鳴らす。首筋にかかる吐息はいやに冷たく、自分のものとは違う他人の温度がすぐ傍にあることを否応なしに感じさせられて、なんとも言えずくすぐったかった。
「とても美味しそうな……餌の、匂いです」
「あ」
 餌、という言葉に触発されて、思い出した。突然声を上げたぼくへ目を向けた綾瀬くんに、ちょっとだけ退いてもらって――胸を緩く押したところ「男相手でもセクハラになると思いますよ」とからかわれたので、思わず頭を叩いてしまった。セクハラ目的でやってるわけじゃないなんて分かりきったことだろうに、彼は時々意地の悪いことを言う――肩にかけた黒いスポーツバッグの中から、コンビニのビニール袋と、その中身を探り当てる。
 取り出したるはポテトチップス。
 今日は綾瀬くんのいる場所を通って行こうと思い立った時に、手土産としてコンビニで購入したものだ。会ったら一番に渡そうと思っていたのだが、話の流れに乗っかる内に、つい失念してしまっていた。甘い匂いというのも、恐らくはいつも持ってくるうすしお味ではなく、コンソメ味のポテトチップスを買ってきたことからくるセリフだったのだろう。密封された袋の中にある食べ物の匂いまで判別できるなんて、綾瀬くんには、色々と驚かされてばかりだ。
「ごめん、渡すの忘れてた」
「…………」
 おずおずと差し出したポテトチップスを見た綾瀬くんの表情は、ゆっくりと不満げな形に歪んでいった。
 納得いっていないとでも言いたげな表情は、今までの決して短くはない付き合いの中でも、滅多に見たことのないものだ。なにか機嫌を損ねるようなことをしてしまったのだろうか。不安に駆られて、自然と声音が低くなる。
「……綾瀬くん、うすしお派だった?」
「いえ、そういうことではないのですが……まあいいでしょう。いただきます」
 ポテトチップスを受け取ると、綾瀬くんは口端を吊り上げて微笑んだ。さっきまでの不服顔が嘘だったみたいな笑顔だ。
 綾瀬くんはとても整った顔立ちをしていて、そのことは本人も自認しているくらいなんだけれど、その中でもこんな風にして笑っている時の綾瀬くんを、ぼくはとても気に入っていた。嬉しそうに笑っていながら、けれど目の色はまるで変わらない、ぞっとするくらいに笑っていない、こんな表情。見ているだけで、ぼくまで嬉しくなってくる。こうもきれいに笑ってくれるのなら、200円超えの大入りポテトチップスを買ったことも報われるというものだ。
 ポケットへ無造作に突っ込んでいた携帯電話を取り出して、待ち受け画面に表示された時計板に目を走らせる。予定していたよりも長居してしまった。綾瀬くんとだらだら話しているのは楽しいけれど、そろそろ行かないと、時間が足りなくなってしまう。今日はやらなくちゃいけないことがあるのだ。これを逃したら、次は何週間後になるか分からない。
「じゃ、俺は行くよ」
「おや、もうですか。どちらへ?」
「××くんち」
OTHER>ヘタリアとオリジナルを数点アップ。
オリジナルの方は、正確にはピノキヲ同人なんですが、ほとんど創作みたいなもんです。
あと、いくつかのサーチさんに登録させていただきました。

忙しいながらもぽつぽつとモノは書いてるんですが、ここに上げられない類のものばっかりなので、更新が一向に進まないわけです。
一年ぶりくらいにアップしたんじゃないかしら。

最近は終夜さんが好きすぎて、人間関係に支障を来すレベルにまで達しています。
だれか終夜さんをくださいませんか?
よろしくお願いします。

いやまあ自分で書けよって話なんですが。
相方になってくれそうなゴーストがいないのが悩みの種でして。
いっそユーザさん出すか……と思っても。ユーザさんが出てくる小説をあんまり読んでないので、まずはいくつか回ってみるかなーって感じです。
あー終夜さんかわいいよ終夜さん。
「演劇なんか複製だ。既成の脚本なんか使ったら、よその劇団の複製にしかならない。ウェルメイドなレディメイドさ」うまいこと言うね、褒めてやると彼女は笑顔の仮面を自分を顔に当てて、そっと手を離した。仮面はふらふらと揺れていたけれど、その内に馴染んだらしい、最後にはぴったり収まった。
「既成じゃなきゃいいの?」と訊いてみると、「既成じゃないアイデアなの?」と訊き返される。仮面に遮られたせいで彼女の声は篭っていて、なんだか随分と遠くから聞こえているみたいだ。「誰かのアイデアの複製だ。独創性なんてちゃんちゃらおかしい。おかしくて涙が出る」彼女の手が机に伸びる。
 机の上には三十個の仮面が並んでいる。どれも色は付いていなくて、百貨店のマネキンによく似ていた。泣き顔の仮面を取った彼女は、仮面の上に仮面を添える。じゅう、と何かの融ける音が聞こえる。仮面はぐちゅぐちゅと粘っこい音を立てながら蠢いて、彼女の顔の上に収まった。私はそうっと目を逸らす。
 四かける九=だから三十個だった仮面は、二十九個になってしまった。「お絵かきだって複製だ。書いた文字だって複製だ。トイレの便器と同じ。なにも変わらない。いくつあったって同じだ」彼女の手が仮面の数を二十八個にしてしまう。彼女の表情はぐじゅぐじゅ融ける音と一緒に、天使のような無表情になる。
 二十八個の内の一つをそっと持ち上げると、思っていたよりもいくらか重たくて、勢い仮面を取り落としてしまった。「ごめん!」くるんとひっくり返った仮面の内側には、緑色の水玉模様が描かれている。彼女の隠れたお洒落ぶりに感心してよくよく見てみると、緑色の水玉模様は、前後左右に蠢いていた。
 水玉模様が膨らんで、ゆっくりと伸びていく。それは尺取虫のような形をしていた。宙に向かってぞるりと伸びて、にゅるんと頭を引っ込めて、またぐいっと背伸びをする、前後運動を繰り返しながら、着実に成長している。仮面の裏に生みつけられた卵が一斉に孵ったかと目を丸くする私の頭を、手が覆う。「君だって複製だよ」
 私の顔が、尺取虫だらけの仮面に押し付けられる。尺取虫は私の皮を溶かすので水玉状の痛みが広がって、叫ぼうとしたら口の中にも尺取虫が這入ってきたのであわてて口を閉じた。唇に穴が開いて、こめかみに何か冷たいものが入ってくる。冷たいものは私の暖かさで、緩やかに温まる。
 温かいものが私の三半規管を食べながら脳へ進んでいく感触がこそばゆくて微笑むと、彼女は私の鞄を勝手に持ち出し、私の家へと帰ろうとした。窓ガラスに映った私の顔にくっついた仮面は彼女の顔にくっついているのと同じだ。「どうせ複製。分かりやしないさ」このままでは、私が盗られてしまう?
 頭の中で音がする。柔らかいなにかを行儀悪く食べ散らかす時の音だ(ぐちゅぐちゅ)。私は彼女と向かい合って、彼女の仮面に人差し指をかけた。一番下の仮面に指を引っ掛けて、勢いよく引っぱる。彼女のどこかに繋がっていたのだろう緑色の糸が、ずる、と角栓みたいに引きずり出された。緑色の糸は、緩くのたうっている。
 彼女の顔は焼けた太いアイスピックで突き刺したみたいな穴ぼこだらけで、硫酸をかけた上からイカの塩辛をかけたみたいにどろどろだった。目がどれで鼻がどうで耳がどこだか訳も分からないくらいにどろどろな彼女は、鋏で切り裂いたみたいにくぱぁっと口を開けて、「ほうら、人間みたいだろ」と笑う。
 意味が分からなかったので緑色の糸が元気よく蠢いているのをそうっと彼女の口に入れてあげると、彼女は泣いて喜んで、ようやく彼女の目がどれなのかが分かった。脳味噌の辺りがぐちゃぐちゃになって、なにも考えられなくて気持ちがいい。
 複製のままで死ぬのも悪くないな、と思った。
 こんな夢を見た。知人と服を買いに下北沢まで行くのだ。今夏はひどく暑いのでTシャツと七分丈の何がしかを着てばかりいるという話しをしたところ、夏のおしゃれ着を買いに行こう、という話になった。「おしゃれは組み合わせが命だからね。夏の洋服を一式持っておいで、合いそうなのを見繕ってやろう」
 それはそうだと頷いて、幾許かの服を巨きな紙袋に詰め込んだ。あまりの巨きさに青息吐息で下北沢まで辿りつき、おしゃれな衣服を見につけた知人と共に徘徊する。とある店で「君に似合いのはないね」と、自身の服を探し始めた知人の背を見て、ふと思った――私の求める服は、八王子にあるのではないか?
 ふらふらと駅へ入り、ちょうど来ていた電車に乗る。八王子へは急行なら一駅で着く距離だったから、さほどの勇気がいる行動ではなかった。携帯電話を開くと、知人からどこにいるのか尋ねるメールが来ている。「ごめん、うっかり八王子行きの電車に乗っちゃった」「そっか。じゃあ今から行くね。八王子」
 八王子に着くと、見知った顔を見た。高校時代の友人であるとと子だ。「あれ、××ちゃん。なにしてんの」「おしゃれ着買いに来た」「その紙袋は」「私の服」「ふうん」大した興味もなさそうな態度とは裏腹に、とと子は「中身見てもいい?」と尋ねてくる。応を出すや否や、彼女は服を検分し始めた。
 「あれ?」半分程を披いたところで、とと子が素っ頓狂な声を上げた。紙袋の中身を覗くと私の声帯も「おお」と震える。色鮮やかなミシシッピーアカミミガメが、冬眠でもしているかのように埋もれていた。私の知る冬眠と違うのは、首が甲羅に収まることなく、でれんと力なく伸びきっていることだった。
 「こないだ八王子で遊んだ時に紛れ込んだのじゃない」と言うとと子に頷く。八王子にはミドリガメが多い。視界の端の花壇からも、夏の陽気で冬眠から覚めたミドリガメがうごうごと顔を出していた。電車の発着音が聞こえる。知人が電車から顔を出したのと同時に、紙袋の中の亀がはたと首を持ち上げた。
 「あれ」今度は私が素っ頓狂な声を上げた。首の付け根から、黒い何かが覗いている。蟻の後ろ足に似ている……と思うが早いか、亀は足を動かして這い始めた。足の付け根からも蟻の足が見える。一本二本ではない、三本、四本、いや、付け根だけじゃない。皮膚を突き破って、幾つかの足が蠢いている。
 その瞬間、亀はすくと立ち上がった。身の丈の半分ほどもある首を駄々っ子のように振り回し、腕を歩行とは無関係にばたつかせて、猛然と紙袋を折り曲げ、外の世界へ飛び出していく。身体中に蠢く蟻の足と同じ速度でばたばたと、あらゆる部位をてんでばらばらな調子で動かしながら、亀は醜く進んでいた。
 「蟻というより、蜘蛛に似ている」奇怪な歩き方に理解の出来ない恐怖を覚えながら、やっとのことでそう吐き出すと、とと子は「ゴキブリみたいだ」と小さく呟いた。一部始終を知人に聞かした所、「そういう生き物だったんだろ。早く買い物に行こう」と急かされたので、それもそうだと紙袋を取り上げた。
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